◆ コンサート レポート ◆

第73回制服の日 次世代デジタルメディア・アイドル
 3期生委員会 デビュー・コンサート

  at.“アイドルの殿堂”こまばエミナース  1996/ 7/13(Sat) 18:30-


 [3期生委員会]の公演は、今年の1月にもあったけど、あの時はSKi本体と一緒だったので、純粋な3期生だけの公演は今回が初めてだ。しかし、当たり前の話だが、今回出演したメンバーは、1年前にはいなかったメンバーばかりだ。こういうコンサートが行えるとは、当時は予想さえできなかった。

 オープニングは、昨年入った8人[菊地,斉藤,井上,橋本,広川,片桐,小林,宮田]の3期生による『はじめまして』。さすがに、入って1年近くなることもあって、ステージ慣れしてきている。『制服宣言』は ゆっきぃ、『恋は数学』は みおりんだ。もうすっかり曲を自分のものにしている。やっぱり3期生、特に[SKi-P]組は実力がある。よくこれだけのメンバーを集めたものだと思う。

 生徒総会の話題は「高校生の犯罪」だった。テレクラだの、売春だの、かつてのSKiからは想像もつかないような話題が続出した。みんな「友達が…」と言ってるけど、みょーに現実味があるぞ。ホントに友達のことかぁ?まぁ、SKiのメンバーは清く正しく美しいから、そんなことはないだろうけど。
 一番面白かったのは、ゆっきぃ[井上裕紀子]が「変造テレカを持っている」という話をしたら、りょんりょん[片桐陵子]が、「そんなものは早く、川に流しちゃって下さい。」と言ったことだ。「川に流す」という発想が面白くて、思わず笑ってしまった。りょんりょんは、公開生徒総会にはなくてはならないメンバーだと思う。

 ところで、今回は新しく5人の新3期生が加入した。小野田亜美(おのだあみ,中2),佐藤幸香(さとうゆか,中2),松井陽子(まついようこ,中3),しかのまさよ(高3),おかむらさとみ(中1)だ。1人を除いてみんな中学生で、SKiの平均年齢は大幅に下がることになる。司会のゆっきぃが、随分 お姉さんに見える。このうち、小野田亜美ちゃんは、昼の部の[寿隊]公演で『小さい象』を歌っている。小さな体に大きな振り付け、どことなく田村千秋の再来のようだ。

 前半はコーナーが多かったが、後半は歌が中心になった。『ダイエット号に乗って』は、歌うのがSKi-P組、ポンポン隊が非SKi-P組で、バランスが取れている。かつては、未来,菜々,桃子,ゆかりで(その前は藍田真潮も)ヴォーカルをやっていたよなぁなどと思うと、時の流れを感じてしまう。
 新曲の『口笛』は、ディスコ風のリズムにファルセットの歌声、かつてのSKiでは考えられないような曲、『恋のインビテーション』は、昔も今も「みかみか」コール(笑)、『ダンシング・セブンティーン』は、望月菜々が歌っていたシンプルなものが、4月からは全くイメ・チェンした。盛り上がっている客が大半の中に、頑固に菜々の頃の振り付けを堅持しようとする踊り隊の人もいる。これも時の流れだろうか。

 こうしてみると、SKiも随分変わったものだ。メンバーも変わり、ファンも変わっているから、当然と言えば当然だろうけど、特に初期からの曲を歌っている時ほど、時の流れを感じさせられる。
 SKiも結成されて4年になろうとしている。これだけ続いてしまうと、だんだん“宝塚的な世界”になっていくようで、なんとなく「SKiの伝統」ができつつあるようだ。でも、新しいメンバーには新しい個性がある。

 「SKiの伝統」と「新しい個性」のぶつかりあいを見たようなコンサートだった。

[論説委員■本間 寛 {3期生向上委員会・井上裕紀子部会長}


▲「変造テレカ」の話のとき、りょんりょんが「じゃぁ、裕紀子ちゃん捕まってしまうんですか…。」と、泣きそうな顔で言っていたのが、とてもかわいかったです。

[しろくま☆しゃしょう]


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