last update:2000/05/10  
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橋本美香リーダー続投記念レビュー やっぱり「美香ちゃん」

 去る9月15日、こまばエミナースで行なわれた『生誕7年祭』のコンサートで、橋本美香ちゃんの“リーダー続投”が発表された。
 私は美香ちゃんがとても好きなので、このことをとてもうれしく思っている。
 美香ちゃんがSKiに入ってから4年。彼女にはいろいろな思い出があるけど、何と言っても97年11月『精進の旅』の握手会で交わした会話は忘れられない。

私    「美香ちゃんは、大学へ行かないの?」
美香   「行きません。それよりも、SKiで頑張るんです」。
私    「ピアスとかはしないの?」
美香   「しません」。
私    「でも、高校卒業後はしてもいいんでしょ」。
美香   「私はしないんです」

橋本美香
撮影/ブルーウェイブ 

 私は、ここで大学やピアスの是非を言うつもりはない。ただ、この時の美香ちゃんの言葉や態度には、SKiにかける強い意気込みが感じられたので、ファンとして、とてもうれしかった。
 そういうことがあったので、98年2月の『パースディ・パーティー』にも当然行った。
 ここで美香ちゃんは、あの「私は、SKiに入ったことを誇りに思っています」という名言を残し、ファンを感動させた。パーティーの最後でファンが『ハッピーバースディ』を大合唱すると、「こんなにたくさんの人に祝ってもらって嬉しい」と言う美香ちゃんの目から、涙があふれ出た。
 彼女の涙を見た時、私は「このパーティーに来て、本当に良かったなあ」と思ったものだった。

 リーダーになってからの美香ちゃんはメンバーをまとめるだけではなく、作詞やコーラス・アレンジなどでスタッフ的な仕事までこなし、ユニット『M』が出来れば、プロデュースも担当するという。今のSKiにおける彼女の存在は、野球で言えば、キャプテンがエースで4番を打ち、コーチも兼任しているようなものだろう。
 美香ちゃんがここまで活躍出来るのは、SKiのリーダーとしてだけでなく、1人のタレントとしても魅力があるからだろう。ルックスはとっても可愛いし、スタイルは抜群だし、歌・踊り・MC・演技・ファンサービス、どれをとっても文句のつけようがない。SKiにはこれまで多くのメンバーがいたけれど、美香ちゃんほど才能に恵まれたメンバーはいなかったのではないか。
 歌のレパートリーも、SKiの定番曲は言うまでもなく、Hellowで歌っているようなアップテンポのポップスから、『恋(A-YA版)』のようなスローバラード。さらにはスタンダード曲、唱歌など幅広く、しかも見事に歌いこなしてしまう。歌い方も時には可愛く、時には力強くと、豊かな表現力を持っている。
 そんな美香ちゃんに課題があるとすれば、あまりにも長所が多すぎて、かえって彼女としての個性が見えにくくなっていることだろう。
 何でも器用にこなすのもいいけど、「美香ちゃんならこれだ!」というものがあってもいいのではないか。
 SKiのメンバーで言えば、三浦恵里子の“アイドル性”とか、秋山文香の“キャラクター”みたいなものが欲しいのだ。来年は20歳になるのだから、他のメンバーにはない“大人の魅力”を打ち出してみるのもいいかも知れない。
 そうなると、彼女のことを「美香さん」って呼ばないといけないのかなとも思うけど、やっぱり「美香ちゃん」でいいよねぇ。20歳になっても彼女が急に変わってしまうわけでもないだろうし。
 それに、あの笑顔を見れば「美香ちゃん」と呼びたくなるだろうから。

[編集委員/本間寛] 



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