《 96年カウントダウン100を終えて 》
 「SKiの歌姫」などとも言われ、その歌唱力はSKiでもトップクラス。その裕紀子ちゃんだが、前半の50位あたりまで「井上裕紀子の歌」が登場せず淋しかった。ところが37位【天国の場所】を皮切りに、32位【くだけそうなガラスのMY LOVE】など、上位になるにつれてエントリーされ始めた。さらにTOP20には、【初恋にサヨウナラ】を含めれば実に4曲もエントリーしている。
 完全なソロであれば【恋(A-YA版)】が18位に健闘。しかし、比較的歌われる頻度が低いようにも思え、少々残念な気がする。もっとも、滅多に会場に出向かない私は聴けないのだが(泣)。
 昨年7月の発表の時、大きな反響を呼んだ【Hearts Never Lie】も、もともとの歌の良さに加え、抜群の歌唱力で堂々の9位。バラードなどは気持ちが入ってないと、声や表現力、歌全体の雰囲気などに顕著に現れてくる。前号の創刊準備号では、少数ではあったが、裕紀子ちゃんの歌についていろいろとコメントして頂いた。その中には「感情を込めて柔らかく歌うともっと良くなる」のような内容が多かったように思える。そんな勝手なこと書いたミニコミの影響があるのかないのかは分からないが(笑)、今回の歌声はいつも以上に素晴らしく感じた。自然に瞼を閉じたり、曲調に合わせて体を揺らしたりするのは、歌の世界に入りきっている証拠だろう。

 2曲ともいわゆる「聴かせる曲」な訳だが、裕紀子ちゃんの場合、元気系よりもぶりぶり系よりも、じっくりと聴かせる系のイメージが強い(寿で弾けているときは別ね(笑))。どちらもオリジナルではないものの、難しいバラードを見事にカバーし、瞼をとじていても、安心して聴けるという心の安らぎ(笑)が心地良い。

 「♪前髪を切り過ぎたら 彼 急に冷たい〜」など、疑惑の歌詞の【初恋にサヨウナラ】。ボーカルは「SKi」となているが、事実上、裕紀子ちゃんの歌と解釈しても良いだろう。CDにも収録されている分、ファンの方にも馴染み深い1曲だと思う。更に13位【青春】も入り、後半で裕紀子パワー全開だった(笑)。

 1、2期生合わせて3人という中、ステージ上の3期生の占める割合は今まで以上に高くなってくるだろう。持ち歌も増えてくるだろうし、伴って完成度の高さも求められてくる。裕紀子ちゃん曰く「歌手になりたい」って言葉を信じて、私たちファンも応援しようではありませんか。そして裕紀子ちゃんには、どんなに誉められても(どんな失敗をしてもきっと私は無理矢理な理由を付けて誉めると思うので(爆笑))決して今の状態で満足して終わらないよう、いつまでも向上心を持って頑張って欲しいです。

【 1/M 記 まる井 】


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